【LLP2026チーム取材】脱脂粉乳が未来の新素材に?!函館高専発「COWNECT」代表の挑戦!

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ケイ
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こんにちは!中越ライフのケイです!

みなさんは、長岡市が主催する起業家育成プログラム「LLP(リーン・ローンチパッド・プログラム)」をご存知でしょうか?

最前線で新しいビジネスを生み出そうとする熱い挑戦者たちが集まるこの場所で、私が「絶対に話を聞いてみたい!」と一目惚れしたプロジェクトがあります。

それが、脱脂粉乳を活用した未来の産業素材開発に挑む「COWNECT(カウネクト)」。

今回は、2025年からこのプロジェクトに合流し、素材開発の核心を担う「カヅケン(鹿角謙人)」さんに緊急インタビュー!

「実はビジネスの視点はゼロだった」と語るバイオ専門の若き研究者が、なぜLLPに飛び込み、どんな未来を見据えているのか。
リアルな葛藤とワクワクが詰まった対談レポートをお届けします!

始まりは「ヘッドハンティング」!?バイオのオタクがビジネスの戦場へ

まずは、カヅケンさんが「COWNECT」に加入した意外なキッカケからお聞きしました。

ケイ: カヅケンさん、そもそもこのプロジェクトにはどういう経緯で参加されたんですか?

カヅケン: 元々は、函館高専で2023年5月から始めたプロジェクトでした。しかし、先輩方の卒業によって人手不足になってしまって……。そこに、メンバーの佐久間さんから「研究だけでなく他の知識も身につけた方がいい」とアプローチされて、いわばヘッドハンティングのような形で2025年から参加しました。

ケイ: おお、スカウトだったんですね! 元々そういうビジネス寄りの研究をされていたんですか?

カヅケン: いえ、僕はバイオ専門で、タンパク質をもとにした有機材料系の素材開発(※牛乳に含まれるカゼインなどをベースにした素材)ばかりやっていました。ビジネス視点のプロジェクト経験はゼロ。だからこそ、今回のLLPでは「多角的な視点やビジネスの知識を身につけたい」と思って、あえて他のチームに参加して修行しているんです。

「HONDAイグニッション」でも評価を受けたというCOWNECTですが、最初のピッチ(発表)の時は「本当にプロジェクトが通るか心配だった」とハニカミながら話すカヅケンさん。

しかし、ピッチが終わるやいなや、質問攻めにする人が殺到!その時に初めて「少し安心した」と、当時のリアルな胸の内を明かしてくれました。

郵便局が大混乱!?「カゼイン」が繋いだ凸凹チームの化学反応

カヅケンさんは函館高専出身。
実は「道南はそこまで酪農家が多くないし、これまで酪農家さんとの絡みはほとんどなかった」と言います。
そんな彼が今、長岡の地(今年から長岡技術科学大学に編入)でチームを組み、プロジェクトを動かしています。

現在の体制になってまだ2ヶ月。
函館高専と長岡技大という離れた拠点の連携や、多様なバックグラウンドを持つメンバー間の情報共有など、調整の課題は多いそう。

しかし、このLLPでの出会いが、カヅケンさんに大きな刺激を与えていました。

カヅケン: LLPに参加して、起業に必要な「ニーズのメカニズム」や「ジョブ」を体系的に学べたことは本当に大きいです。それに、新しい仲間が見つかったことが何よりのメリットですね。

ケイ: メンバーのみなさん、すごく個性的で素敵なバランスですよね!

カヅケン: そうなんです。学生だけだとつい突っ走りがちなところに、大人の目線でいつも冷静なアドバイスをくれる社会人メンバーもいます。同じ大学の橋崎さんは、学科が違うのでLLPがなければ一生交流がなかったかもしれない。メンターの永江さんも技大の先輩なので、よく面倒を見てくれて助かっています。

LLPに参加中のCOWNECT技大生メンバー。向かって左から橋崎さん、鹿角さん、佐久間さん。

ここで、カヅケンさんがポロリと漏らした、研究者ならではの苦労話が最高に面白かったのです。

「研究用のカゼインを郵送するのが本当に大変で……。SDS(安全データシート)の確認とかで、郵便局の窓口を大混乱に陥らせてしまいました(笑)」

実験室を飛び出し、リアルな社会と繋がるプロセスの泥臭さ。
これぞまさに、起業プロジェクトの醍醐味です!

合皮以上にボロボロ……?「売れるクオリティ」の壁に挑む

現在、LLPのなかでチームが向き合っている最大の壁。それは「素材のクオリティと、フォーカスする顧客の決定」です。

素材自体はあるものの、表面層がすごく剥がれやすく、折り曲げるのにも制限がある状態。
「正直、今のままでは合皮以上にボロボロになりやすいんです」と、カヅケンさんは現状の弱点を隠さずまっすぐに語ってくれました。
商品を届けるためには、素材そのものの改良だけでなく、製品としての「MVP(最小限の試作品)」制作が必須になります。

さらに、ターゲットの選定にも悩んでいるそう。

カヅケン: 販売先の選択肢がたくさんあって、どこにフォーカスすべきかチームで検証している最中です。ただ、単にお金に困っている場所というよりは、自社ブランド(第6次産業)に盛んに取り組んでいて、僕たちのストーリーに共感してくれる農家さんを中心に、強いニーズが見出せそうだという手応えは感じています。

実際の商品サンプル。(※研究段階のため、現在の製品とは異なる場合があります。)

メンバーの橋崎さんも酪農への関心が強く、まずは「酪農家さんと協業して、自分たちの作った最初の製品をしっかり届けたい」と、短期的なゴールを明確に見据えています。

対談を終えて:脱脂粉乳を、未来のメジャー素材に

カヅケンさんに、これからの長期的なビジョンを聞いたとき、その瞳の奥にある「研究者としての純粋なプライド」に圧倒されました。

「長期的には、脱脂粉乳の活用可能性をどんどん増やして、需要を高めたい。そして、これを未来のメジャーな産業素材にすることです。僕個人としては、この後は博士課程に進んで博士号を取り、バイオ系の研究者になりたいと思っています」

ビジネスを学びつつも、ブレない軸は「バイオの力で世界を変える研究者になること」。

牛乳の余剰や廃棄が問題になる現代において、余った脱脂粉乳が、いつかプラスチックに代わる世界的なメジャー素材になるかもしれない。
そんな壮大なロマンが、この長岡のLLPから、そしてカヅケンさんたちの手から始まろうとしています。

泥臭い実験と、慣れないビジネス検証。
その両方を駆け抜けるCOWNECTの挑戦を、中越ライフはこれからも追いかけ続けます!

💡 COWNECT / LLP関連情報

LLP情報
主催:長岡市 https://www.city.nagaoka.niigata.jp/sangyou/cate12/event-detail.html#02
共催:NaDeC構想推進コンソーシアム https://nadec-nagaoka.jp/LLP2026
運営:CLIP長岡 https://www.kigyousien.or.jp/2026/04/llp2026/

 COWNECTプロジェクトの動向
公式ホームページ https://turquoise967901.studio.site/
Instagram @cownect_official

取材にご協力いただいたカヅケンさん、本当にありがとうございました!
今後の素材アップデート、楽しみにしています!

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