
こんにちは!中越ライフのケイです!
長岡市で8年目を迎え、数々の起業家や挑戦者を輩出してきた起業家育成プログラム「LLP長岡(リーン・ローンチパッド・プログラム)」。
今回から全3回の連載で、日本にLLPを導入し、長岡でも講師として多くの受講生を導いてきた堤 孝志(つつみ たかし)先生のスペシャルインタビューをお届けします!
第1回となる今回は、堤先生とLLPとの運命的な出会いや、長岡でプログラムが始まった経緯、そして「良い商品=売れる」という勘違いを破る「顧客開発」の本質についてたっぷりとお伺いしました!
運命の1冊との出会い|「良いものを作れば売れる」という勘違いを打ち砕く
当時、ベンチャーキャピタリスト(VC)として通算15年ほど投資業に携わっていた堤先生。数々のアントレプレナー(起業家)と向き合う中で、ある大きな課題を感じていたと言います。
ケイ:「堤先生が、そもそも『リーン・ローンチパッド(LLP)』に興味を持たれたきっかけは何だったのですか?」
堤先生:「当時VCをやっていた頃、日本の起業家は『良いアイデアや技術があればビジネスになる』と思い込みすぎていると感じていたんです。でも実際はそうじゃない。モノを作るのと同時並行で『お客さんを探す』という両輪で回さなきゃいけないんです。」
そんな時、シリコンバレーの起業家スティーブ・ブランク氏が書いた著書(後の邦題『アントレプレナーの教科書』)に出会った堤先生。

非常に素晴らしいと感じ、日本人にも読んでほしい。
しかし、英語の本だと日本人は中々手を伸ばしにくいだろう。
そう感じた堤先生は、スティーブ氏に直接コンタクトをとり、日本語訳を手掛けることになりました。
堤先生:「本を読んだだけでできるようになるものじゃないので、『実践プログラム』が必要だと考えていました。多くの起業教育はビジネスプランの書き方しか教えないけれど、書いたプランをどう実行するかまではカバーしていない。そこでスティーブ氏が2011年に生み出したのが、顧客開発を実践する『リーン・ローンチパッド(LLP)』だったんです。」
なぜ長岡だったのか|技科大から市民全体へ広がった「起業の芽」
ケイ:「長岡でLLPを開催することになったきっかけは何だったのですか?」
堤先生:「最初は2018年頃、長岡技術科学大学の先生から『起業を教える科目のコンテンツを探している』と相談を受けたのが始まりでした。最初は大学の科目としてスタートしたんです。」
大学での取り組みを長岡市の職員が見学に来たことで、事態は大きく動き出します。
堤先生:「当時の長岡市の担当者が『技科大だけでやるのはもったいない。造形大や高専の学生、さらには市民も参加できるようにして、長岡全体の創業機運を高めたい』と興味を持ってくれて。そこから市の事業へとシフトしていきました。」
こうして2019年頃から市民センターなどを会場に、学生から社会人までが入り交じる「LLP長岡」が本格始動しました。
予想外のドラマ|研究者志望の学生が「起業家」へマインドチェンジ!
長年プログラムを運営する中で、堤先生自身が驚かされた出来事もあったと言います。
ケイ:「これまでの受講生を見ていて、予想外の驚きや変化を感じたエピソードはありますか?」
東京科学大学(旧・東京工業大学)で博士課程の学生向けにプログラムを行った際、最初は「研究者になるつもりだから起業なんてしません」と言っていた学生たちがいたそうです。
堤先生:「ところが、自分の研究アイデアを持って実際にお客さん探しをして、プロダクトがハマってお客さんが喜んでくれた瞬間、どんどん顔つきが変わっていったんです。最終回が終わった後の懇親会で『やっぱり会社をやります』となって。結局彼は起業して今も会社を経営しています。」
長岡でも、技科大の学生などがLLPを通してマインドチェンジし、実際にスタートアップを立ち上げて活躍する事例がいくつも生まれています。
まとめ
「良いものを作れば自然と売れる」という幻想を捨て、どこまでも「顧客の悩み」に寄り添って行動する――。
堤先生が教えてくれるLLPの思想は、起業を目指す人だけでなく、働くすべての人にとっての「事業づくりの本質」でした。
次回は、【第2回】実践とイノベーション思考|AI時代に問われる人間のクリエイティビティをお届けします!
数々のチームを見てきた堤先生だからこそ分かる「伸びる起業家の特徴」や、生成AI時代における人間の想像力の活かし方について深掘りしていきますので、お楽しみに!
LLP関連情報

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主催:長岡市 https://www.city.nagaoka.niigata.jp/sangyou/cate12/event-detail.html#02
共催:NaDeC構想推進コンソーシアム https://nadec-nagaoka.jp/LLP2026
運営:CLIP長岡 https://www.kigyousien.or.jp/2026/04/llp2026/
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